2月8日の衆議院選挙で、自民党が圧勝しました。
高市政権が安定し、政策を進めやすくなったと言われています。
高市さんは積極財政や成長重視の姿勢が強く、「円安容認」と見る声もありました。
だからこそ、
自民圧勝 → 高市主導 → 円安進行
と考えた人は多いはずです。(私はそう思っていました。)
しかし、実際には大きく円高方向に触れています。
なぜでしょうか。
今回は、この点について、言及してみようと思います。
為替は「政治」よりも「金利」で動く
・アメリカの金利が高い → ドルが買われる → 円安
・アメリカの金利が下がる → ドルが売られる → 円高
・日銀が利上げ示唆 → 円高
為替市場は、政治の発言よりも「お金の利回り」を優先します。
仮に高市政権が円安を望んでも、
米国金利が低下すれば円高になる。
ここが最大のポイントです。
期待で動き、事実で巻き戻す
相場の世界には有名な格言があります。
期待で買って、事実で売る
選挙前に「高市=円安」と読んだ投資家が円売りを積み上げていた場合、
選挙後は材料出尽くしで、円を買い戻す動きが出ます。
つまり、
「円安になると思われていたからこそ、逆に円高になる」
という現象が起きます。
相場は未来を先回りして動きます。
円は今でも安全通貨
忘れがちですが、円は依然としてリスク回避通貨です。
・世界株が崩れる
・地政学リスクが高まる
・金融市場が不安定になる
こういう局面では、日本の政治とは無関係に円が買われます。
「高市さんがどうするか」よりも、
「世界が不安かどうか」の方が強い力を持つことがあります。
高市政権でも日銀は別組織
ここも重要です。
日本銀行は政府とは独立しています。
仮に政府が積極財政でも、日銀がインフレ抑制のために引き締め姿勢を見せれば円高要因になります。
為替は
政府 × 日銀 × 米国 × 世界リスク
の掛け算で決まります。
「首相ひとり」で決まるものではありません。
今の円相場は、二つの力がせめぎ合っています。
長期では、
・人口減少
・エネルギー輸入依存
・慢性的な貿易赤字
→ 円安バイアス
短期では、
・日米金利差の変化
・ポジション調整
・リスクオフ時の円買い
→ 円高にも振れる
つまり、
「高市=円安」は
長期構造の一部ではあっても、
短期相場を決める主役ではない、ということです。
今後どちらに振れやすい?
単純な確率感で言えば、
● 短期
上下に振れやすい(ボラティリティ高め)
● 中期
日米金利差がカギ
● 長期
やや円安バイアスは残るが、一方向ではない
がもっとも整合的だと思います。
まとめ
・政治は為替の一要因にすぎない
・実際に相場を動かすのは金利と資金フロー
・期待が先に織り込まれると逆に動く
・世界のリスク環境の方が影響力が大きい場合もある
だから、
「自民圧勝=即円安」
とは単純にならなかったのですね。
とはいえ、これを予測できていた方は少なかったのではないでしょうか。(周りはみんな、円安を想定していたような気がします。)
今後も精進しようと思います!